こくさいひろばカフェで世界一周Vol.69『パレスチナ&アメリカ』
当財団では県内の学校や公民館等に、外国人講師や、外国での生活や活動経験のある日本人講師を派遣・紹介する国際理解教育推進事業を行っています。こくさいひろばカフェでは、その国際理解教育の講師として活躍する方々が登場し、世界の文化を紹介します。
こくさいひろばカフェで世界一周Vol. 69『パレスチナ&アメリカ』
日時 | 2022年5月8日(日)14:00-15:30 | 会場 | Zoomでのオンライン開催 |
主催 |
(公財)福岡県国際交流センター |
参加料 | 無料 |
対象 |
国際交流に興味がある方 |
講師 | 菅 梓 様(パレスチナ) 岡田 マイケル 様(アメリカ) |
◇内容
開会及びひろばカフェの紹介
各国の講師がパレスチナとアメリカを紹介
質問タイム及び閉会
(各国の紹介)
パレスチナ:
菅先生はパレスチナの難民キャンプでの生活、日本の文化との違いや共通点等について紹介した。パレ スチナは地図に記されていないことが多く、国境線を引くのが難しい現状について説明した。入国の際、パスポートの裏に貼られる謎の黄色いシールを示した。イスラエルが建設した分離壁は世界のアーチストたちにとって巨大なキャンバスとなっていて、日本でも有名なバンクシーが建てたホテルもあると写真を見せながら話をした。ガイドブックには載っていないエルサレムの食堂、難民キャンプ内のファーストフード店内や 世界で最も有名な人(イエス キリスト)が誕生したベツレヘムのクリスマスシーズンを動画で紹介した。 さらに、ガザ地区にあるサッカー場を紹介し、それが若者のメンタルケアを思って、日本政府が作ったものだと解説した。現在、イスラエルの占領下で移動の自由がなく、いつでもどこでも急に検問所が設置され、 バス乗車中に、パレスチナ人だけが下車を強いられる動画が紹介された。日常茶飯事に起こる道路の渋滞という不便さの中でも気長に車内で過ごす様子が動画をもって解説された。悲しい歴史がある中、豊かな 文化があり、陽気で明るいパレスチナ人。人情味に厚く、どこか日本の昔の風景のようだと魅せられ、訪問し続けていると語った。ニュースでは見聞きできないパレスチナの人々の生活の様子を知るよい機会だったという声が多く聞かれた。
アメリカ:
岡田先生はアメリカのお笑いについて日本との比較も含め紹介した。アメリカのコメディには、トークショー(TALK SHOW)、シットコム(SITCOM)、スケッチ(SKETCH)、スタンドアップ(STAND UP)があり、中でも代表的なスタンドアップは、文字通り、一人のコメディアンがマイク片手に舞台に立ち、ジョークを言って聴衆を笑わせるものだが、必ずしも立ったままとは限らないと解説した。また、舞台にあるマイクや椅子を小道具として使えるため、それらを自由自在に使いこなすコメディアンがいると写真で紹介した。パフォーマンス時間は3-90分。ジョークのネタは、政治・時事問題、家庭事情から、差別ネタ、下ネタまでなんでもあると説明した。日本ではタブーとされがちな題材を風刺したり、文化的なものへの批判などを、痛烈にジョークにするところにアメリカの文化を感じると語った。
次いで、福岡県庁で国際交流員として、現在まで6年間にわたって携わった様々な国際交流事業について紹介した。通訳・翻訳業務をはじめ、海外における福岡PR活動や福岡で開催された国際会議での裏方の仕事などを紹介した。最後に、福岡は住みやすく、地元愛を感じると述べた。その後の質問タイムでは参加者の関心が高く、多く質問が寄せられた。